韓国映画リビューはエミレーツ航空の機中で観た「ワンス・アポン・ア・タイム」です。
ワンス・アポン・ア・タイム
2008年作品
監督:チョン・ヨンギ
出演:パク・ヨンウ、イ・ボヨン
【ストーリー】日帝時代の京城、日本軍は行方がわからなくなっていた「東方の光」と呼ばれる巨大ダイアモンドを探していた。やっとのことで皇帝の子孫の墓から東方の光を探し出した日本軍総監(キムウンス)は狂喜し、本国に送る前にその披露パーティを行うことにする。京城の有力者として知られているボング(パクヨンウ)は実は盗賊という裏の顔を持ち、東方の光の強奪を計画していた。お気に入りの歌姫チュンジャ(イボヨン)とともにパーティ会場に乗り込んだボングだが、そこには総監を暗殺しようとする者、同じく東方の光を盗もうとする者などが入り乱れていた。
【感想】韓国版「ルパン三世」といったところでしょうか。で、ルパンがパクヨンウで峰不二子がイボヨン。舞台は日帝時代。だから、もちろん敵役は日本人。そのなーんちゃってぶりが笑えます。帝国軍人を演じる韓国人俳優たちのヘタな発音だけじゃなく、日本語のセリフ自体がヘンなんですよ。日本庭園、着物の着付け、玉音放送を聴いてる人々など、どれをとってもチープで“なんちゃって”なんだなぁ。もちろん奪い合いになるダイヤモンドを含めてその他のどれもがチープ。ここまでくるともう確信犯でしょうね。そんなに低予算の作品だっけ。それを突っ込んで楽しめるかどうかでこの映画の感想は変わってきます。
パクヨンウはそのスカしたプレイボーイぶりが笑えました。アクションはとび蹴りや回し蹴りはスタントだとわかるけどまあ合格です。キムウンスは「奇談」に引き続きまたもや帝国軍人役でしたねぇ。彼、日本映画学校で演出を学んだそうですがその経験が生かせてるのね。
内容は典型的な冒険活劇で映像もオーソドックス。思ったほどハラハラドキドキがないのは残念。ただそれほどグロいシーンもないので、女性にとっては見やすいかもしれません。キッチュで軽いなんちゃって映画を気楽に楽しみたいB級映画ファンにお勧めします。
【なあご的おすすめ度】 ★★☆