久しぶりの韓国俳優ファイルはキム・ヨンジェです。
「親知らず」(チョンジウ監督)でキムジョンウン演じるヒロインの恋人ジョンウを演じていた彼がとても印象に残り、それから注目し始めました。この作品をご覧になった方にはわかると思いますが、若いイソク(イテソン扮)に夢中になる恋人イニョン(キムジョンウン扮)を心配するけど嫉妬はしない、というちょっと非現実的な男なのに、それもありかもと思えるほど説得力がありました。並の演技力じゃありません。
「密陽」ではチョンドヨン演じる主人公の弟ミンギ役を演じてました。脚本ではミンギはもっとクールなキャラだったところ、イチャンドン監督からもっと素の自分を出すように言われてあのようなやわらかいキャラになったとか。
韓国ドラマファンにとっては「このろくでなしの愛」でピの兄役、「魔王」のソクチン(別名不倫ソクチン)役でおなじみかな。最近だと「甘い私の都市」(チェガンヒ主演)に出てました。このドラマ、映画「愛してるマルスンさん」でもおなじみのパクフンシク監督が演出してたんですが、監督が「密陽」を観てすぐにイチャンドン監督に彼を使ってもいいか電話したそうです。
そんな彼の初主演作品が「梅雨(Rainy Days)」。2007年のチョンジュ国際映画祭で上映されていたのですが、これがとてもいい作品なんです。ある日運命的な出会いをする男女の心情が男女2つの視点から綴られています。お互いに惹かれあいながらなかなか発展しない、そのもどかしさが私の笑いのツボでした。
チョンジュには監督や主演女優とともに彼も舞台挨拶に来てました。挨拶を終えたらすぐに帰ってしまう人も多いなか、彼は色々な映画を観て、ティーチインで質問までしてました。映画人って感じですねぇ。
実は彼は30本以上の短編映画に出演しているそうです。その中で日本でお目にかかれるのは、「異共(邦題:20のアイデンティティ」くらいでしょうか。ホジノ監督が撮った「Alone, Together」(ユンジンソ共演)と「ランナーズハイ」(キムソヨン監督)に出演しています。
最新作「モダンボーイ」はもうすぐ公開です。楽しみ。
これからの活躍を期待している、私いちおしの役者です。
キム・ヨンジェ
1977年10月5日生まれ
中央大学新聞放送学科卒業
<フィルモグラフィ>
2002年「マッチ売りの少女の再臨」「海岸線」
2003年「菊花の香り」「ワイルドカード」「シングルス」
2004年「アンニョンUFO」「蜘蛛の森」
2005年「親知らず」
2007年 「密陽」
2008年 「モダンボーイ」
みなさんがかっこいいと言ってくれたので、調子に乗ってもう1枚写真を追加します。
私がオチた「親知らず」のキムヨンジェです。