2006年注目の役者がパクヒスンです。彼を初めて見たのは「家族」でした。主人公(スエ扮)を痛めつける残忍で卑劣なヤクザを憎々しく演じて鮮やかな印象が残りました。
「かわいい」は立ち退きを迫られているボロアパートに居座る男ばかりの家族にかわいくてセクシーな女性(イェジウォン)が加わったことで起こる騒動を描いた不思議な作品なのですが、パクヒスンは家族の三男でヤクザのチョンジェヨンの舎弟で、最後には大ボスを刺殺す、こわーい役です。
そして「南極日誌」では副隊長のヨンミンを存在感たっぷりに演じています。下を向いてボソボソ話す姿は「家族」の荒々しいヤクザとは同一人物と思えないほど。ヨンミンのエキセントリックさを抑えた演技で表現し、緊張感と不安感を醸し出していました。
昨年公開されたイユンギ監督の「ラブトーク」ではペジョンオクとパクチニと共演。愛情表現が下手で愛を逃してきた男を演じています。この作品はまだ観てないので、来月のDVD発売を楽しみにしています。
そして現在撮影している作品が「馬鹿」。チャテヒョン演じる馬鹿男とハジウォン演じるピアニストとの純愛物語で、監督は「火星に行った男」のキムジョングォン。原作が人気ネットマンガのこの作品で、パクヒスンはチャテヒョンを暖かく見守る先輩役を演じます。いい役のようで楽しみです。
1970年生まれの36歳。チェミンシク、ソンガンホ、ソルギョングらの系譜を引き継ぐ演技派俳優として注目される彼は、舞台で培った抜群の演技力をスクリーンでも遺憾なく発揮しています。私は近いうちに主演もあるとにらんでます。
パク・ヒスン
1970年2月13日生まれ
身長180センチ、体重70キロ
ソウル芸術大学演劇映画科卒
<フィルモグラフィ>
2002年 ボス上陸作戦
2004年 家族
2004年 かわいい
2005年 南極日誌
2005年 ラブトーク
2006年 馬鹿(製作中)
<主な舞台>
2001年 「ロミオとジュリエット」
2002年 ミュージカル「ロッキーホラーショー」
2003年 ミュージカル「ギリシア」
2004年 「ジュリーに拍手を」「ハムレット」 など多数。
1990年から2001年まで12年間、劇団モクファで活躍