リビューその142はイビョンホン主演の「甘い人生」です。すでに日本版DVDも発売されているので、ご覧になった方も多いでしょう。
甘い人生
2005年作品
監督:キム・ジウン
出演:イ・ビョンホン、シン・ミナ、
キム・ヨンチョル
【ストーリー】頭が切れてクールなソヌ(イビョンホン)は組織のボス(キムヨンチョル)からの信頼も厚く、ホテルラウンジの運営をまかされている。ある日、そのボスから自分の出張中に若い愛人ヒス(シンミナ)を監視するように指示される。彼女の浮気を疑っている彼は、浮気が事実なら処理するようにソヌに言い渡す。ヒスが男といる現場を発見したソヌはボスにそれを知らせようとするが、ふとしたことでそれを留め、自分で処理することにする。別れるように言い含めて2人を放してやるのだが、これが裏目に出てソヌは裏切り者として組織から追われるようになる。
【ストーリー】イビョンホンがとにかくカッコいい。黒のスーツをびしっと着てアクションをキレよく決める姿に女性ファンはメロメロでしょう。ホント、彼には男の色気がありますよね。ただ延々と続くアクションシーンはグロい場面もあって女性には少々きついかもしれません。イビョンホンが刺されて撃たれてもなかなかくたばらないんだなぁ。クールで何ものにも心を動かさないソヌが、自分の気が付かないうちにヒスに惹かれていて、最後にそれに気付いて愕然とするというのがストーリーの骨子なのですが、その思いが最後にしか表に出てこないので、一般的な恋愛モノとはかなり趣が異なります。お相手のヒス役のシンミナはソヌが知らず知らずに惹かれるのがわかるほど清楚で美しい。でもなんでそんな女性が組織のボスの愛人になったのは疑問です。ヒスはもうすこしスッパな怪しい女でも良かったかも知れません。ボス役のキムヨンチョルは貫禄です。冷徹なボスとしての鋭い目つきをしながら、ヒスのことを話す時のちょっとはにかんだ表情がなんともいえなくいい。敵役のファンジョンミンは思ったより出番が少なかったですが、卑劣な男のキャラをよく消化してました。エリックは、監督が評価して出番が増えたと聞いていたのですが、でもやっぱりとってつけたような役という印象です。キムヘゴンとオダルスの武器密売人はコメディタッチにする必要があったのかなぁ。なんかそこだけ浮いている感じがしますね。
「箪笥」のキムジウン監督だけあって、全体的に映像は美しくスタイリッシュ。特に黒を鮮やかに映し出している点が印象的でした。ただストーリーに説得力に乏しい部分がいくつかあるのが残念でした。
【なあご的おすすめ度】 ★★