今日は、午後からシネスクで「春が来れば」、夕方から一ツ橋ホールで「拳が泣く」を鑑賞しました。
「春が来れば」は一昨年の東京国際映画祭で鑑賞しています(詳しくはリビュー37「花咲く春が来れば」参照)。今回、観直してみて、やっぱり心がほんわかしました。リュジャンハ監督、ホジノ監督の弟子だけあって、ホジノテーストがいいです。何もかも上手く行かずに落ち込んでいる男(チェミンシク扮)が、田舎の純粋な人々と触れるうちに活力を取り戻す過程を淡々と綴った心温まる作品で、オチがありそでなさそな結末も私は好きでした。特に炭鉱での吹奏楽の演奏シーンでは思わずホロリとしました。顔を煤だらけにして頑張っているおとうちゃんに贈った曲が「威風堂々」ですもんね。評価の4つ星はティーチインもあったせいかと思ってたんですけど、観直して、いやいや、やはり4つ星でした。辛いことも色々あるけど、人生は悪くない、ですよね。
「拳が泣く」は同じチェミンシクとリュスンボムが対決するボクシングの物語。監督はスンボム君の実兄、リュスンワン監督です。神保町の一ツ橋ホールで鑑賞したのですが、このホールがみずらいったらない。前の人の頭で字幕が見えず、ずっと無理な体勢を取っていたので、仕舞いには疲れて寝てしまいました。だからリビューはもう一度観てからにしますが、ちょっと感想を。スンボム君がんばってるけど、やはりチェミンシクに食われている気がします。このストーリー、チェミンシクだけにスポットを当てるのでも良かったんじゃないかな。2つのサブストーリーにするよりも1つにしてじっくり掘り下げたほうがいいと思いました。リュスンワン監督ということで、奇抜な映像を期待していたのですが、思ったよりもオーソドックスでちょっと拍子抜けでした。脇はピョンヒボン、イムウォニ、キジュボン、ナムニ、オダルスといった芸達者な面々が固めていていい味だしてました。
私の好みとしては「春が来れば」に軍配を上げます。でもでも、やっぱりチェミンシクはすごいなぁ。