グラナダといったらアルハンブラ宮殿。イベリア半島で栄えたイスラム王朝の遺産です。グラナダの丘に鎮座するその姿は神々しいほどです。昼間はもちろん夜景も美しい。シェラネバダ山脈をバックにしたその姿は反対側斜面のアルバイシン地区から望むことができます。
この地区は昔そのままに狭い石畳の道が迷路のように入り組み両側に白い壁の家が続く美しい住宅地です。
宮殿内部は難攻不落の砦だったカルカサバ、王の居住空間ナサル宮殿、離宮のヘラリフェネ、グラナダ陥落後に立てられたカルロス5世宮殿やサンタマリア教会など。なかでもナサル宮殿の緻密な装飾は目をみはるばかり。
このイスラム建築様式がキリスト教文化と融合してムデハル様式というスペイン独特のスタイルを作っていきます。それがガウディらモデルニスモ芸術家たちにも受け継がれていくわけです。
そして夏の離宮であるヘラリフェネの噴水のある緑いっぱいのパティオもため息が出るほど美しい。
このアルハンブラ宮殿は30分に300人という入場者数制限があり、しかも私が訪問したのは年に2回しかない休館日(1月1日と12月25日)の翌日で混雑が予想されたので、前もってインターネットでチケットを予約しました。指定時間の2時間前までにチケットピックアップということで、時間までどうやってヒマをつぶそうかと思っていましたが、時間指定があるのはナサル宮殿だけでそれ以外は自由に観覧できたため、2時間なんてあっという間でした。とにかく3時間たっぷり見てもまだ見たりないくらいでした。予想以上に時間を費やしたので、グラナダの市街地に下りた時には、カテドラルも王立礼拝堂もシエスタ休憩に入っていて中に入れなかったくらいです。