お気に入りの役者としても紹介したキムテウ。
「接続」でチョンドヨンに想われる役でスクリーンデビューを飾った後、「JSA」で事件の引き金を引く韓国人兵士を印象的に演じてブレイク。その後、青春スターの王道を歩むと思いきや「バス、停留所」(祝!KCW上映)では屈折した都会の孤独な男をじみーに演じ(右の写真)、また「頑張れグムスン」ではそれとは全く異なる見事な泥酔演技を披露しました。その後、作家性の高いホンサンス監督の「女は男の未来だ」、相手のキムヘスが大鐘賞主演を受賞した、これも難解なスリラー「顔のない美女」に出演しています。
さらに昨年はムンソリと共演の「りんご」。これもトロント国際映画祭で国際批評家協会賞に続きセバスチャン映画祭でも新人作家賞を受賞した芸術性の高い(と思われる)作品です(写真はセバスチャン映画祭の受賞の模様)。これは11月の東京フィルメックスで上映予定です。
今は「我が青春の叫び」というオムニバス作品を撮り終えたところで、この映画は第6回NHKアジアフィルムフェスティバル(AFF)の製作サポート4億ウォンおよび韓国映画振興委員会の2005年度共同製作映画支援3億ウォンを受けている低予算映画です。
それにしても、この彼のシブーイ作品選びはどうよ。娯楽大作ではないので、おそらくギャラもそれほど高くないでしょう。それでもイイ作品に出続けようとするキムテウの役者としての勇気に拍手をおくりたくなります。彼は、チョンドヨン、シンウンギョン、キムミンジョン、ペドゥナ、ソンヒョナ、キムヘス、ムンソリといったそうそうたる女優さんたちと共演しているんですよね。おれがおれがと目立ちたがる役者が多い中で、彼は相手の女性を引き立たせることができる役者です。そのやさしさ親しみやすさがどんな女優とも合うのでしょう。
今月はリビングクラッシックというコンサートのトークゲストとしてソウルやテグを回りました。
これは“クラシック音楽を身近に”という趣旨で季節ごとに行われているコンサートで第3章の秋のタイトルは「Love Affair」。どんな会話が交わされたのでしょうか。
これから彼がどんな作品に出演するか、楽しみです。でもたまには娯楽大作とか軽いラブコメとかにも出てほしいなぁ。