古めの作品が続きましたので、次は昨年暮れに公開された「女子高生、嫁に行く」です。
「女子高生、嫁に行く」
2004年作品
監督:オ・ドグァン
出演:イム・ウンギョン、ウン・ジウォン
【ストーリー】ピョンガン(イムウンギョン)は子供の頃、占い師に「この子はピョンガン姫の生まれ変わりで、16歳までにオンダルと結婚しないと死ぬ」と告げられる。女子高生となったピョンガンは身の危険を感じる事件に遭遇し、真剣にオンダルを探すようになる。そんな中、オンダルという名の男子生徒(ウンジウォン)が彼女のクラスに転校してくる。彼は超ハンサムで頭脳明晰しかもお金持ち、という全女子生徒のあこがれの的だった。その日からピョンガンのオンダルへの必死のアタックが始まる。
【感想】ロマンチックコメディがツボにはまるかどうかは、私の場合、2つの条件にかかっています。ヒロインに感情移入ができるかどうかと、相手の男性が魅力的かどうかです。残念ながら本作はどちらの条件も満たしていません。イムウンギョンちゃんは、アクションやお下品ギャグ、オーバーなアクションなど、捨て身でコメディ演技をしているのですが、それらが全て空回りしてる感じでちっとも感情移入ができませんでした。「Sダイアリー」でキムソナの取る行動が突拍子もないにもかかわらず、「わかるかわる」「あるある」と感じ、「ガンバレ!」と応援したくなったのとは対照的。オンダルを演じたウンジウォンはジェックスキスというジャニーズ系グループの元リーダーで、解散後はソロで活動している人気シンガーらしいですが、超ハンサムという訳じゃないし、カリスマ性も感じられないし、演技もお世辞にも上手いとは言えない。つまり全然魅力的じゃないんですよ。全校女子生徒のあこがれの的の役なんだから、エリックやヒョンビンのような超美形か、母性本能をくすぐるビあたりを持って来てほしかったな。ストーリー的にも、お下劣ギャグに終止するばかりで、ピョンガンの切迫した思いやオンダルがピョンガンに次第に惹かれて行く過程の描写がおろそかにされているせいか、説得力に欠ける感じ。そのギャグだってことごとく滑って、上映時間中クスリとも笑えない、久しぶりにドッペっちゃったコメディでした。辛口だけど、イムウンギョンちゃんファン、ウンジウォンファン以外には観る価値ないでしょう。
【なあご的おすすめ度】 ★