リビューの96本目は、ハンソッキュ主演のヤクザ映画、ナンバースリーです。
ナンバースリー
1997年作品
監督:ソン・ヌンハン
主演:ハン・ソッキュ、アン・ソクファン、
ソン・ガンホ、イ・ミヨン、チェ・ミンシク
【ストーリー】トガン組のボス、ドシクが何者かに襲われて病院に担ぎ込まれる。若頭のテジュはボスがまたもや殺し屋に狙われていることを察知して、間一髪で彼を病院から安全な場所に移す。一連の事件はボスの片腕のクーデターだった。意識を取り戻したドシクは隠し玉のチェットリを呼出し、事態の収拾を指示する。反乱は鎮圧され、今やチェットリに続きトガン組のNo.3になったテジュだが、愚鈍で凶暴なチェットリを蔑み、自分はNo.2だと言って憚らない。一方テジュの愛人ヒョンジは詩人を夢見るホステスで、教えを請うことになったエセ詩人ランボーに言い寄られてつい体を許してしまう。ヒョンジからランボーとの営みを聞いたドシクの妻ジナは、ルームサロンでランボーを強姦する。テジュと同じマンションに住む検事のドンパルはヤクザを嫌い、事あるごとにテジュにクギを刺す。
【感想】ハンソッキュが一応主演なんですが、彼を含めて8人の主役級の役が登場します。それぞれのキャラクターが際立っていてとても魅力的。ヤクザのボスのアンソクファン、その妻のパンウニ、No.2のパクサンミョン、殺し屋のソン・ガンホ、テジュの愛人のイミヨン、検事のチェミンシク、エセ詩人のパククァンジョンなのですが、みんなこの作品でブレイクあるいは新境地を開いた人ばかりです。私はその中でもパククァンジョンの貧相な肉体に笑いました。ギラギラしているハンソッキュも悪くないです。映像は独特でとてもスタイリッシュ。今観るとちょっと古い感じはするけどね。ただ、話が総花的でシーンがポンポン飛ぶせいか、ストーリーがイマイチわかりにくいのが難点。リビューを書くのに何回も見直しました。だからなんか爆笑できなかったのよねぇ。あと、渡辺ってヤクザのたどたどしい日本語はやっぱり気になります(その意味で本物の日本人俳優を使っている「爆烈野球団!」はエライ!)。う~ん、コメディとしてはイマイチだけど、今の韓国映画界を背負って立つ役者たちの演技を堪能する意味では観る価値ある作品でしょう。ヤクザ映画といってもシリアスじゃないから気軽に楽しめるしね。
【なあご的おすすめ度】 ★★