リビューの56本目はSARUさんのコメントにも登場した「男の香り」です。
男の香り
1998年作品
監督:チャン・ヒョンス
出演:キム・スンウ、ミョン・セビン
【ストーリー】幼い時に拾われてきたウネ(ミョンセビン)と兄妹のように育ったヒョクス(キムスンウ)はお互いに兄妹以上の愛情を密かに持つようになる。ある日、ウネはレイプに遭い、その相手に復讐したヒョクスは刑務所へ。釈放後2人はソウルに出て工事現場で働くようになるが生活は厳しい。ひょんなことからヒョクスはヤクザの道に入る。それは愛するウネを大学に送るための手段でもあった。ヒョスクはいつしか組織の幹部となり、対立組織との闘争で殺人を犯して警察に逮捕される。彼を助けるためにウネは大学時代から言い寄られていた検事のチョルミンと結婚をするが・・・。
【感想】このリビューのために1年ぶりにこの作品を見直したのですが、前回同様途中でリタイアしてしまいました。どうも私のツボにははまりません。1つの理由はシリアスで重いストーリー。だって最初から最後まで救いが無いというか暗いんです。「手紙」「菊花の香り」といった催涙メロでも前半は明るくラブラブのシーンがあるけど(それが後半の涙を誘うんですよねぇ)、この作品は全編やるせなさ満載なんだなぁ。2つ目の理由が主演のキムスンウ。長身でいかにもヤクザっぽいチャンセジンをはじめとしたコワオモテのヤクザ達を従えるボスとして貫禄不足。彼はマスクも声もソフトだからね。同じ年に公開された「約束」でチョンジニョンらを部下に持つヤクザのボスを演じたパクシニャンと比べるとその差は歴然です。キムスンウも最新作の「イエスタディ」では結構ハードボイルドしてるけど、この頃はまだまだです。ミョンセビンは公開オーディションを勝ち抜いてのスクリーンデビューということですが、寂しげな表情がなかなかイイです。それから少年時代のヒョクスとウネを、今を時めくキムレウォンとイヨウォンが演じています。2人ともこれがスクリーンデビュー作ということでファンは必見かも。でも私はクレジットを確認するまでわからなかった(笑)。
【なあご的おすすめ度】 ★☆
【おまけ】原作は有名な小説で、2003年にはアンジェモとハンウンジョン主演でドラマ化されています。「花嫁はギャングスター」でもヤクザを演じていたアンジェモがヒョクスをどう演じているのか見てみたいです。