リビューの216本目は、ここ数年流行(?)の京城モノ、「ラジオデイズ」です。
ラジオデイズ
2008年作品
監督:ハ・ギホ
出演:リュ・スンボム、イ・ジョンヒョク
【ストーリー】日本占領下のソウル。初の朝鮮語ラジオ放送局、JODKが開局する。その放送をまかされたプロデューサーのロイド(リュスンボム)は妓生のミョンウォル(ファンボラ)にパンソリを歌わせたり、当代隋一のジャズ歌手マリ(キムサラン)のコンサートを放送したりして次第に大衆の人気を得る。更なるラジオ普及を狙う当局からラジオドラマの放送を指示されたロイドは、作家のボンアル(キムレハ)にシナリオを依頼して韓国初のラジオドラマを始める。役者が勝手にストーリーを変えてしまうなど、最初は失敗続きだったが、番組は徐々に人気を博するようになる。一方、ラジオの影響力に目をつけた独立運動家のK(イジョンヒョク)はこのラジオドラマの効果音スタッフとしてラジオ局に潜り込む。
【感想】コメディとしてそこそこは笑えるけど、それ以上ではありません。設定もストーリー展開も二番煎じの感がいなめないんです。ヒロインに歌を歌わせる、敵役は帝国軍人、というのも京城モノのステレオタイプだしね。コメディとしては、脚本や演出(特にセリフの“間”)をもっと練ったらより笑えたんだろうなぁと思うとちょっともったいない気がしました。
いつも強烈な個性とバツグンの存在感で観客を惹きつけるリュスンボムが、本作ではアクを押さえて他の個性豊かな登場人物たちとアンサンブルを奏でているところが印象的でした。こんなフツーのスンボムもイイです。キムサランの歌は「ワンス・・・」のイボヨンとどっこいどっこいかな。ワキではアナウンサー役のオジョンセが役をしっかり作りこんで見事でした。今まで脇役が多かった彼の今後に注目です。
で、私の個人的評価は「フツー」。悪くはないけどそう良くもないってところです。
【なあご的おすすめ度】 ★★