その36は、東京国際映画祭で上映された「オオカミの誘惑」です。原作は若干19歳の女の子が書いたインターネット小説で、主演は今が旬のイケメン、カンドンウォンとチョハンソン。2005年の春に全国ロードショウ公開予定です。
オオカミの誘惑
2004年作品
監督:キム・テギュン
出演:カン・ドンウォン、チョ・ハンソン、イ・チョンア
【ストーリー】平凡な女子高生ハンギョン(イ・チョンア)は父親がなくなり、再婚した母親と暮らすためソウルに戻ってくる。転校早々、ハンギョンは高校のボスで女子高生の憧れの的ヘウォン(チョハンソン)に惚れられる。まずいことに、彼と対立する隣の高校のボス、テソン(カンドンウォン)までハンギョンに惚れてしまい、彼女をめぐって2人の恋のさや当てが始まる。2人の間でとまどうハンギョンだが・・・。
【感想】いかにも青春ストーリーという感じの作品です。魅力はなんといっても主演の3人。監督が演技力よりもフレッシュなメンバーにしたかったとキャスティングしたそうですが、これが大あたり。演技も、映画初主演のイチョンアを含めて自然で違和感なし。カンドンウォンは複雑なバックグラウンドを持つテソンを繊細に演じています。いやぁ、ドンウォン君、かわいい。あんな切ない目で見つめられたら、世の女性はだれでもイチコロです(笑)。ハンソン君は対照的にワイルドでカッコイイ。背が高いせいか、アクションが映えます。初めは強引で自分の主張を一方的に押し付けるヘウォンが、次第に相手を思いやるようになる心の変化を表現しています。イケメン2人に愛されるハンギョンを演じたイチョンアは、ともすれば世の女性の感を買いかねない役をさわやかに演じ、好感が持てます。ストーリー的に、三角関係のラブコメかと思ったら、後半に「血のつながり」と「難病」という韓国映画・ドラマでお馴染みの要素が登場しメロになります。それが思ったほどベタに感じられないのは、カンドンウォンの好演のせいでしょうか。テソンがハンギョンに告白するシーンはぐっと胸にきますし、ラストは思わず泣いてしまいました。青春映画として、楽しんで見られる作品だと思います。
【なあご的おすすめ度】 ★★★