韓国映画界の巨匠シンサンオク監督が逝去されました(
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数々の名作を世に送り出すとともに、輝かしい受賞経歴を持つ、韓国映画界の巨匠であったシンサンオク監督は、当局に睨まれて所有していた韓国有数の映画製作会社を解散させられ、その後、失踪した元妻で女優のチェウニさんを捜して訪れた香港で北朝鮮に拉致されました。3年半の監禁ののち、同じく拉致されていたチェウニさんとともに北朝鮮で映画製作を始め、数々の国際賞を受賞、その後、ウイーンのアメリカ大使館に駆け込んで亡命、という波乱の人生を歩んだ方でした。私にとって、まさに“Living Regend”(生きる伝説)と言うべき存在だったんです。昨年11月にウイーンを訪問した際にはアメリカ大使館の前に立って当時のお2人の駆け込みに思いをはせ、帰国してからは2人が書かれた「闇からのこだま」を読み、北朝鮮で製作した怪獣映画「プルガザリ」のビデオをゲットしました。
昨年秋にワシントンDCで開催された第2回コリアンフィルムフェスティバル(
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謹んでご冥福をお祈り致します。