リビューその135はゴールデンウイークに日本での一般公開が予定されている「ダンサーの純情」です。一足先に英語字幕で鑑賞しました。
ダンサーの純情
2005年作品
監督:パク・ヨンフン
出演:ムン・グニョン、パク・コニョン
【ストーリー】トップダンサーのヨンセ(パクコニョン)は大会直前に信頼していたパートナーをライバルに奪われて以来自暴自棄になり、社交ダンスから遠ざかっていた。そんな彼に先輩のサンドゥ(パクウォンサン)は、再起のために中国に住む朝鮮族のトップダンサー・チャンチェミンを招いたから迎えに行くようにと告げる。インチョンの港に出向いてヨンセが迎えたチェミン(ムングニョン)は思ったよりも幼かった。3ヵ月後のダンス大会まで彼女の韓国滞在を延長するために彼女と偽装結婚することにしたヨンセだが、やがて彼女はチェミンの妹のチェリンでダンスがまるでできないことがわかる。彼女の招聘に大金を使ったサンドゥは彼女をブローカーに引き渡す。それを知ったヨンセは彼女を哀れんで引き取ることにする。ダンス大会に向けて2人は猛特訓を始める。
【感想】主演のムングニョンちゃんがとにかくかわいい。田舎から出てきた純粋無垢な少女を可憐に演じています。ダンスも申し分ないのでストーリーにリアリティがあります。惜しいのは、グニョンちゃんには社交ダンスに必要な成熟した女の色気やセクシーさがないところ。ケバケバしい化粧やセクシーな衣装が似合わない、だからそれを着用したラストのダンス大会シーンがしっくりきません。その点、パクコニョンは男の色気があります。すっと伸びた背筋でキレよく踊る姿はカッコよく、また時折見せる笑顔も魅力的でこの作品でブレイクしたのもうなづけます。ださださヨンフン(注:パクコニョンがドラマ「波乱万丈ミスキムの10億作り」で演じた役名がヨンフンで、超ダサかった)の面影まるでなしです。男も変わるのね。
ダンスを題材にしてコケちゃった「風の伝説」と異なる点は、恋愛映画としてのストーリーがしっかりとしていること。チェリンの幼い恋を丹念に描いています。スポ根モノというよりはラブロマンスですね。それも時にくすっと笑わせて、時にほろっとさせる、ハートウォーミングなロマンスで、もちろん突っ込みどころもなくはないのですが、気軽に楽しめる作品に仕上がっています。グニョンちゃんファンはもちろん、そうでない方にもおすすめできます。
【なあご的おすすめ度】 ★★★