ウイーン旅行記の最後は王宮についてです。
フランスは市民革命によって王家が打倒され、その財産を革命政府が競売にかけて売り払ってしまったため、ブルボン家の調度品はそれほど多く残されていません。それとは対照的にオーストリアは第一次世界大戦での敗戦後の協議により、ハプスブルグ家が退き、その財産を共和国政府が引き継いだために、多くの調度品が残っています。
王宮(写真左)内に展示されているおびただしい数の銀器・陶磁器コレクション(写真右)は素晴らしいの一言です。今でも国賓を迎える晩餐会でその一部が使用されているとか。
そしてシェーンブルン宮殿。ベルサイユ宮殿に対抗して建てられたというこの豪華絢爛な宮殿はテレジアンイエローと呼ばれる黄色の外観が輝くように美しく(写真)、インテリアも各部屋凝っています。
金ぴかの部屋もあれば、当時流行していたシノワズリ(中国趣味)を取り入れた部屋もあります。内装から調度品まで当時のモノが多く残っている、そこがすごいです。それにしてもハプスブルグ家ってお金持ちだったのねぇ。
ハプスブルグ家でマリアテレジアと並んで有名な女性がフランツ・ヨーゼフ皇帝の愛妃エリザベートです。シシィという愛称で親しまれ、その生涯は小説や映画にもなっています。日本でもヒットしたミュージカル「エリザベート」は彼女が主人公です。王宮内に昨年シシィ博物館がオープンし、そこで彼女の生涯をたどることができます。有名な肖像画もありました。シシィって本当にきれい(写真)。王宮内の窮屈な生活を嫌ったシシィは度々旅行に出かけました。イタリア人アナーキストに暗殺されたのは、旅行先のジュネーブ、今私が住んでいるところだったんですね。ちっとも知りませんでした。
ということで、ウイーンの旅行記でした。
みなさんご存知かもしれませんが、私は明日からプラハに遠征してきます。天気予報は雪で最高気温0℃という寒さです。主要観光スポットの他、「プラハの恋人」のロケ地もわかる範囲で回りたいと思っています。昨日と今日とで「プラハの恋人」の1~3話を見返して風景を確認しました。それが見つかるかどうかはお楽しみ。