リビューその80は昨年韓国で公開されたコメディ、「ドンテルパパ」です。
ドンテルパパ
2004年作品
監督:イ・サンフン
出演:チョン・ウンイン、ユ・スンホ
【ストーリー】お調子者でかっこつけの高校生チョルス(チョンウンイン)は、スナックでからまれているかわいい女の子エラン(チェミンソ)を助けに入るが、逆に彼女に助けられる。2人はそれをきっかけに付き合うようになるが、そのうちに彼女からの音沙汰がぷっつり途絶える。1年後、高校で授業を受けているチョルスのもとに赤ん坊が届けられる。エランを探して訪ねた彼女の親友から、彼女が厳しい両親の目を盗んで女子高のトイレで出産したこと、出産後すぐに渡米してしまったことを聞かされる。7年後、その赤ん坊チョウォンはショウパブでMCをしているチョルスの愛情をたっぷり受けて明るく健やかに成長していた。一方エランは下着デザイナーとして成功して久しぶりに帰国するが、7年前に捨てざるを得なかった子供のことが気にかかってしょうがない。ショウパブで偶然に再会したチョルスにエランは、子供に会わせてほしいと懇願するが、彼はそれを拒絶し、今後一切子供と会うなと釘を刺す。あきらめきれないエランはパパの友人と偽ってチョウォンと会うようになる。
【感想】期待せずに観て、思わず爆笑してしまいました。「おばあちゃんの家」でもお馴染みのユスンホ君はここでも名演技を披露しています。頼りない父親を支える姿がなんともけなげ。エランが母親であると知ってしまった後に、父親を思って彼女と別れようとするシーンや、瀕死の重傷を負った父親を助けようとエランに電話で涙ながらに訴えるシーンには思わずホロリときました。チョンウンインはお調子者で頼りない父親を好演しています。さすがのコメディ演技です。高校生姿にはちょっと無理があったけどね。ユスンホ君とは本当の親子のように見えます。そして何といってもオカマ役のイムホ。爽やかで高貴な役が多い(日本では「猟奇的な彼女」のジヒョンちゃんのお見合い相手やドラマ「大長今」の太宗役でおなじみ)彼がぶっ飛んだ姿を披露してます。ホント、その役者根性にアッパレです。思いっきり笑わせて、時にはホロリとさせるストーリーは、私のツボにばっちりはまりました。突っ込みどころも満載で楽しいですよ。韓流スターなどだれも出演していないじみ~な作品なので、日本での一般公開はないだろうなぁ。でも機会があったら、ぜひ観てね。
【なあご的おすすめ度】 ★★★☆