お待たせしました。リビューその51は11月25日(木)に東京フィルメックスで上映された「懺悔」です。
懺悔 (原題:蜘蛛の森)
2004年作品
監督:ソン・イルゴン
出演:カム・ウソン、ソ・ジョン、チャン・ヒョンソン
【ストーリー】TV番組「ミステリー劇場」のプロデューサーのミン(カムウソン)は幽霊がでるという「蜘蛛の森」に取材に出かけ、翌日瀕死状態で発見される。昏睡状態から2週間ぶりに目覚めたミンは友人のチェ刑事に森の中の家で男女2人の死体を見たと話す。チェ刑事が森を捜索すると果たして腐敗した男女の死体が発見される。ナイフでメッタ刺しにされた男はミンの上司、女はミンの恋人だった。疑いを晴らすため、ミンはおぼろげな記憶をたどりながら事件の真実に迫ろうとする。蜘蛛の森の伝説はミンの幼少時代とも密接に関係していた。
【感想】現在と過去、現実と幻想が交差するストーリー展開は、そうすることによってわざと話をわかりにくく、そしてミステリアスにしているかのようです。正直言って、1度観ただけではよくわかりません。ティーチインでソンイルゴン監督は「心に傷を持った男がその傷を曝け出すことによって、最後には癒される物語」と言ってましたが、そうであれば、ラストにもっと明白な希望があっても良かったと思いました。主演のカムウソンはカッコイイというよりは、痛々しかったです。彼のかすれた高い声がストーリーの物悲しさを引き立たせていました。殺害シーンや死体のシーンがかなりグロい点、テーマがシリアスで重い点で、残念ながら私はあまり楽しめませんでしたが、ソンイルゴン監督の「フラワーアイランド」を観てから、もう一度観なおしてみたいです。
【なあご的おすすめ度】 ★★
【おまけ】2005年の上半期に日本公開予定だそうです。で四天王のような日本で人気の俳優が出ているわけでもなく、制作費をすごくかけたブロックバスター映画でもなく、ジミ~な作品なので、人が入るのかしら。